前回の続きです。
短い日程の強行軍でマレーシアのKLに行ってきました。現地で待ち合わせたシンガポールの友人にリクエストしたのは、日本ではなかなか食べられないローカルフードと大人数で楽しめる大皿料理。ありがたいことに友人がテキパキとアテンドしてくれたので、こちらはお客様待遇で任せっきりでした(正直、主導権はなし)。今回は、少人数ではなかなかできない食事体験をすることができたと思います。
目次
- KLで行った食べ物屋さん
- Yu 御(モダン中華)
- 鴻記瓦煲飯(クレイポットの老舗)
- 海外天(老舗の海鮮広東料理)
- 品香食家小館(餡かけ海老そばが有名な中華料理屋)
- Soong Kee(東南アジア型牛肉麺さん)
- Oriental Kopi(マレーシアで成功したファミレス的チェーン店)
- Bungus Kaukau(ナシ・レマが人気のカフェチェーン)
- 香港粥麺屋 CANTON-i(カジュアル香港料理)
- Ah Cheng Laksa(ローカル麺料理屋)
KLで行った食べ物屋さん
「タカシ、今回のKLでのテーマは食だなっ」
と友人に言われて、色々な店に案内してもらったので少しご紹介します。興味がある店がありましたら、参考にしていただければと思います。
私のリクエストは、
1.広東料理とローカル料理(中華、マレー)
2.せっかく頭数が揃うのでシェアできる店が良い
でした。他にも少人数でお手軽に楽しめたお店も綴ろうと思います。
Yu 御(モダン中華)
まずは皆でシェアしたお店を紹介します。
滞在したmid valleyのショッピングモール「Gardens」にある「Yu 御 by 港城」はモダン中華の店。

伝統的スタイルが好きな自分は選ばないと思うので、今回体験できて良かったです。味は良い意味で奇をてらってなくて、美味しかったです。






「前回と比べてメニューがだいぶ変わった」と友人。前向きな内容なら良いですが、友人の表情からは読み取れませんでした。
鴻記瓦煲飯(クレイポットの老舗)
チャイナタウンにある「鴻記瓦煲飯」。クレイポット(土鍋ご飯)の有名店です。席取りが大変なのですが、友人が「隣のスチームボート(火鍋)屋さんを利用しながら、クレイポットも頼めば場所を確保できるんだよ」と得意げに隣の店のテーブルに着きました。
なるほどね。

クレイポットは時間が掛かるので、先にスチームボートや小菜でアペロして待ちます。私が持参したミネラルウォーターを出すと、友人はキョロキョロと周りを見渡してキオスクへ。100プラス(ポカリスエット味の炭酸飲料)買ってきました。食事に甘いモノ合わせられるなんて、さすがは東南アジアネイティブと感心してしまいました。

因みにですが、厳密には串を鍋に入れて食べる料理は「Lok-Lok≒スチームボート」と言います。Lok-Lokとは串をお湯に出し入れする行為(しゃぶしゃぶするみたいな感じ)のことです。でも、具材を湯通しして、タレをつけて食べる料理の総称としてスチームボートと表現されることが多いです。



お待たせの「鶏肉のクレイポット」です。中には香腸(中華ソーセージ)が入っています。味付けは意外にシンプル。お米を炊く時にダークソイソース(中華式たまり醤油)を回し掛けただけ。食べる時にかき混ぜるのですが、マチマチになってしまう味が癖になります。おこげの部分も美味しいですよね!

海外天(老舗の海鮮広東料理)
KLの老舗中華「海外天(overseas)」。友人の近所の家族もKLに来ていて飛び入り参加となり、総勢11人で卓を囲みました。

この店は友人の親の代から利用しているらしく、見知った店員さんと笑顔で抱き合っていました。
同席したご近所さんは夫婦共に弁護士で、友人にも負けず劣らずのコミ力つよつよの方達でした。子沢山な家族で、長男くんは来年兵役とのこと。仕組みはわからないのですが、配属が沖縄だったらラッキーだなぁって言ってました。シンガポールで子沢山=経済力有り、となんとなく思ってしまいました。
海鮮レストランと言うだけあって、シーフードは素材良く調理も上手くて、文句なしの美味しさでした。何食っても美味いって言葉がピッタリです。

二階の個室に案内されました。冷房は、キンキンというよりギンギンに効いていましたね。

海鮮中華屋さんですが、「蜜味又焼(ハチミツチャーシュー)」は人気の料理とのこと。とにかくチャーシュー食いたい、焼肉(豚皮付き釣り肉)食いたいを連呼していたので、毎食頼んでくれました。

演出がすごい。ドライアイスでモクモクさせながら前菜が登場。1番上が「蟹のほぐし身」で、レタスに包んで食べます。次段が海老フリッターのハニーマスタード和え、3段目はソフトシェルクラブとナマコと魚のすり身の蒸しです。

見事な蒸しヒラメ。友人たちが後でレシートを見て「170RM(≠6000円)?安い安い!」と興奮していました。現在のシンガポールは、概ね対マレーシアで3倍の物価らしいです。因みに日本は一昔前のベトナム位(シンガポール比)とのこと。う~ん。

説明を受けたけど覚えていない。乾燥させた塩肉だかを調理したもの、だったかな?ニョニャの伝統料理でご飯のお供とのことです。

他にも佛跳牆(仏のぶっ飛びスープ・乾物が色々入った汁)や一品料理、フライドライス等々、色々サーブされました。大人数だと色々食べられるので嬉しいです。

お会計は「僕らは弁護士だからね」と言って、ご近所さんがカードを切ってくれました。友人と私がそうはいかないと、彼らと中華圏的な支払い喧嘩を始めました。結局、飲み物代ぐらいしか受け取ってもらえず、ありがたくごちそうになりました。
シンガポールで弁護士のダブルインカムってどのくらい稼いでるんですかね。知ったら絶望しそうなので考えないようにします。
品香食家小館(餡かけ海老そばが有名な中華料理屋)
KLの郊外、バトゥーケイブ近くの名店「品香食家小館」。
こちらのシェフは「誉れあるマレーシア人≠人間国宝」に選ばれているとのこと。店はランチ営業のみの強気なスタイル。さすがは人気店です。

少し並びましたが、整理券を発券するスタイルなのでストレスもなく待つことができました。
この店の招牌(シグニチャー)は、「蝦蛋滑河=海老(リバープロウンって言ってました)の玉子餡かけ」。今まで食べたことがない料理で美味しかったです。


又焼(チャーシュー)はデフォルトでオーダーされました。ここの又焼も人気料理らしいです。

「Tauge(タウゲ=もやし)」は日本のものより太くて短いのが特徴です。シャクシャクして水分多めなのですが、あまり匂いがなくて食べやすいです。

レタスの炒め物。日本ではあまりなじみのない調理法ですが、結構美味いです

華人の方たちは、お粥も結構オーダーしますね。白米、麺、お粥あたりは、おかずと共に食べる主食扱いですね。日本人のお粥感とちょっと違う気がします。毎回頼むので、日頃は炭水化物を取らない自分にはこれが中々キツかったりします。遠慮してると思うのか、サーブしてくれるのがありがたくもちょっと辛い。「No thanks, I’m full.」って言うと寂しそうな顔するんで、ちょい心が痛みます。

私が好きな豆腐にダークソイソースとフライドオニオンをのせただけのシンプル料理。よく注文します。
Soong Kee(東南アジア型牛肉麺さん)
比較的少人数でも楽しめる店を綴ります。
チャイナタウンの牛肉麺屋さん「Soong Kee」。再開発が進んでいる中華街にある老店ですが、とてもリーズナブルな価格&美味しくて、良かったです。

食べ続けて胃袋が悲鳴をあげてきたので「牛肉湯が良いっす」と言ったのですが、「ここは乾麺と牛肉湯がデフォルトだよっ」と華麗にスルーされてオススメを注文されました。

牛肉丸(団子)と牛肉片(薄切り)が入ったスープと汁なし麺の組み合わせ。あと滑鶏(スチームチキン)。友人曰く「ここではこれを喰え」とのこと。確かに美味しいです。
Oriental Kopi(マレーシアで成功したファミレス的チェーン店)
朝食はマレーシアのファミレスと称される「Oriental Kopi 」へ。
コピティアム(近所のなんでも食堂)をシステム化して、マレーシア全土へのチェーン展開&成功した模様。確かに今までありそうでなかったかもしれないですね。

別の日に行った「Bangus kaukau」やシンガポールの「ヤクン」、「土司BOX」も同じ感じですが、もう少しメニューはシンプルで規模もコンパクトな気がします。こちらは結構ハコも大きくて、ガヤガヤ食べられる店です。
・近代的な経営手法+伝統的なコピティエム(コンセプト)
・ハラル(重要)
・均質のサービス&オペレーション(重要)
・高めの価格設定
・サービスチャージ有
ざっとメモしたお店の特徴です。
旅行者も安心して利用できるし、何より安定的に料理が美味しいってのがポイントですね。友人にコピティアム行きたいって言ったら「Oriental Kopi に行けばいいじゃん!」って返されたぐらい安心&定番のお店です。滞在先で見かけたら、ぜひお試し下さい。
今回はモーニングメニューを楽しみました。
お店で料理の出来上がりのコール音が「台北のバスのウインカーの音に似てるなぁ」とどうでも良いことを思いながら待っていると、カヤトーストモーニングが到着。

モーニングセットの「Pandan Kaya(パンダンカヤ)※ トースト」には、半熟玉子2つと飲み物が付きます。飲み物は「Teh Talik(練乳紅茶)」。甘い食べ物を甘い飲み物で合わせるのってなかなか慣れませんねぇ。
バターとカヤジャムは厚め、トーストは薄めというのが嬉しいです。
※Pandan Kayaは、バニラ香がする葉っぱとココナッツ、玉子、砂糖などで作ったジャム。
あと、この店の「蛋達(Egg Tart)」は、かなり美味しいのでオススメです。お店の招牌(シグニチャー)で、お値段は5.4RM(税別≠190円)と高めのお値段なのですが、今まで食べた中でも1、2を競う美味しさでした(個人の感想です)。


友人に「タルトは何とか日本に持って帰れ。これは美味いよ」と言われたので頑張りました。
Bungus Kaukau(ナシ・レマが人気のカフェチェーン)
他の日の朝食は「Bungus Kaukau(ブングスカウカウ)」というカフェチェーンに行きました。「kau 」は、厚めとか濃いめという意味。年配の方とかが、コーヒー注文する時に「カウカウ(濃いめでよろしく!)」って言うらしいです。
席が空いていなかったのですが、友人が食べ終わりそうなテーブルの前に立ってアピールして(プレッシャーを与えて)、場所を確保。その間に私はレシートを渡されて、カウンターで料理を受け取るように指示を受けました。

ここの店のナシ・レマ(ココナッツで炊いたご飯に簡単なオカズが付いた朝定食)は友人(+家族)のお気に入りで、こちらに来たら朝食の定番らしいです。ポーションも少し控えめでジャストサイズ、私も気に入りました。

香港粥麺屋 CANTON-i(カジュアル香港料理)
「Gardens Mall」のBGにある「香港粥麺屋 CANTON-i」というファミレスちっくな香港料理屋さん。

濃厚なココナッツ料理やスパイシーな味付けのものは避けたくて選びました。香港のゴム麺は不思議な魅力がありますよね。玉子の香りが付いたゴムのような食感の麺、味はしっかりついてるけど油っこくはないスープ、王道の香港麺を求めてしまいました。
香港にはもう長く行ってないので、思い出すと食べなくなる味です。正直、この味は日本でも台湾でもなかなか味わえないんですよね。


Ah Cheng Laksa(ローカル麺料理屋)
「Mega Mall」のBGにある麺料理屋さん「Ah Cheng Laksa」。
Laksa(ラクサ)はマレーシアやシンガポールのローカル麺料理で、ココナッツスープのラーメンって言えば良いのかな?そんな料理です。
Laksaは、ローカル料理と言っても結構奥が深くて、地方ごとの味、色々なバージョンがあります。

マレーシアに行くと、アッサムラクサ、ペナンラクサ、サラワクラクサ等々、各自の好みに合わせて様々な味が楽しめます。酸味が強かったり、ココナッツが濃厚だったり、カレー風味だったり、バラエティ豊富です。こちらの店はLaksaを冠するだけあって、色々なバリエーションが用意されていました。
お味の方も悪くないし、注文から支払いまでキチンとマニュアル化されていて、旅行者にも安心のお店でした。

パパイヤとマンゴー(スーパーのカットフルーツ)など
整腸効果を狙って、スーパーで朝食用に買いました。
時間がない旅行者には、割高ですがカットフルーツは便利でありがたいものです。

パパイヤは完熟していてとても美味しかったです。マンゴーはタイ産で、色々な種類のカットが入っていました。パパイヤの整腸効果はすごいので、体調コントロールにはオススメです
フルーツの王様「ドリアン」と女王「マンゴスチン」は、部屋食禁止なので残念ながら見送りました。
因みにドリアンは体温を上げる「陽」、マンゴスチンは体温を下げる「陰」のフルーツで使い分けて食べるんだよ、とGrabの運転手さんが言っていました。よって、ドリアンと「陽」のアルコールは、一緒に摂取してはダメなんだそうです。
「まあ、ビールぐらいは全然問題ないけどね」
と補足されたのが、マレーシアっぽいですが。
医学的には酒はドリアンの発酵を促進させるので、体内負担が大きくなるという解釈らしいですね。

というわけで、今回はドリアンをパスして部屋飲みに集中。外ではなかなか飲めないもので。マレーシアならアンカーと突っ込まれるかもしれませんが、タイガーはキレがあって好きなので。同じ値段でもアルコール度数高いし(0.5%の差ですが)お得な感じ笑

マレーシアでは、アイスクリームもおススメです。
1.基本、酒禁止&暑い国なので、冷たくて甘いもののニーズがあり、種類が豊富にある。
2.ニュージーランドやオーストラリア産のアイスクリームが比較的安い。3.日本では手に入りにくいものがラインナップされている
が理由です。


毎食パワフルな量&オイリーだったので、1日2食にして調整しましたが、後半は胃薬飲みながら過ごしました。会食したご近所さんに「こっちの料理は日本食より油っこいでしょ?」と言われて「少しだけ」と答えたのですが、やっぱり「かなり」が正解でした。
今回のKLでの食事は、広東料理の流れをくむものが多かった気がします。あとはニョニャ料理ですね。
アテンドしてくれた友人達が華人系なのですから、当たり前かもしれません。マレー料理はもちろんのこと、伝統的な広東料理も日本では食べられなくなっているので良い体験となりました。
町中華も良いけど、たまには違う中華も良いですね。
ご馳走様でした。
最後に
滞在中のKLは暑かったです。それでも友人達曰く「シンガポールより涼しくて嬉しい!」でした。連日、35℃でしたけどね・・・涼しいの?

こちらのサイト(note)からもご覧いただけます。
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