目次
- 私とマレーシア
- 旅の目的は「食」だけ
- イスラム教の犠牲祭「Eid al-Adha(イード・アル・アドハー)」
- クアラルンプール(KL)の雰囲気
- オシャレエリア「ブキッ・ビンタン」の変化
例の厄災で延長されたJALマイルの有効期限が迫ってきて、慌てて発券した行き先がマレーシアです。
前々からシンガポールの友人に「クアラルンプール(KL)にはいつ行くんだ?」「買い物に行きたいし、案内するよ」と言われていたのですが、JALのHPでチェックしたら空席を見つけたのでエントリー。数年前にマイル発券もダイレクトプライシング的なルールになったのですが、KLまでYクラス往復25000マイルとなかなかのお得条件だったので飛びつきました。
最近は近距離の台湾でも最低17000〜20000マイルはかかるんですけどね。マレーシアまでとなると、サーチャージは結構お高いんですが仕方がない。
約6年ぶりのKLでしたが、さすがはマレーシアの首都。再開発が進んでいて新しい建物、ショッピングモールがあちこちできてるし、公共機関やインフラサービスもアップデートされていて新鮮な気分になりました。浦島太郎的心境にもなりましたが。

私とマレーシア
個人的にマレーシアは好きな国です。あくまで旅行者の目線からですが、英語は通じるし他民族国家なので色々な文化を体験できる、物価もそこそこ安い。立地的には人気のバンコク(タイ)やシンガポールに囲まれて地味な印象なのですが、適度に都会で田舎、そんな国かと思います(個人の考えです)。
一方で、首都KLの治安は決して良くはなく、特に窃盗、クレジットカード詐欺(スキミング)などの犯罪が多いとのことです。私も窃盗集団に囲まれてiPodをむしり取られたことがあります。KTM(国鉄)の駅で発車間際、突然5、6人に大声で怒鳴られて、何事かと思った瞬間にやられました。盗難保険があるので最終的に損害はなかったのですが、現地でポリスレポートを書いてもらったりと時間的損出は大きかったので、遭わないに越したことはないですね。iPhoneではなくてiPodだったのも幸いでした笑。このこともKLの忘れられない思い出になってます。

今回も犯罪の類いではないのですが、結構大きなトラブルに巻き込まれました。うーん、この案件は今まで遭遇しなかったのが奇跡かもしれませんが、とりあえずホテルでルームチェンジをしてもらいました。
Grab(Uberタクシーのマレーシア版)の運転手さんとマレーシアの話をした時、「僕より周ってんじゃないの?」と笑われたのですが、確かに色々な場所に行ったかもしれません。KL以外にはペナン、クアラトレンガヌ、マラッカ、ジョホールバル、イポー、コタキナバル等々・・・やっぱりマレーシアが好きなんでしょうね。
オススメはペナンかイポーかなぁ。両方華人の街なんですよね。
そういえば運転手さんはペナン出身で、少しだけ現地の話で盛り上がりましたね。彼はべトナムにハマってるらしいです。

旅の目的は「食」だけ
KLではシンガポールの友人達と会うことが目的なので、観光はしませんでした。
滞在先もMid Valley(ミッドバレー)というKLの中心地から外れた巨大モールにあるホテル。友人達は買い物目当ての訪KLなので、この場所をリクエストしてきました。まあ、スケジュールはお任せなので良いかな?ということで、ノープランのまま出発しました。
Mid Valleyは「Mega Mall」と「The Gardens Mall」のショッピングモールが連なる大型の商業施設です。


とは言っても、日本ではなかなか食べられないローカルフード、特に大人数ならではの大皿料理を楽しみたいので、食事については色々リクエストしました。ありがたいことに友人がテキパキとアテンドしてくれたので、こちらはお客様待遇で任せっきりでした(正直、主導権はなし)。
しかも昨年、訪日した時にアテンドされたお返しなのかハイテンションで、綿密に計算されたスケジュールをもとにあちこち移動。観光地とか全然行かないのにクタクタになりました。
食事については、次回綴りたいと思います。

イスラム教の犠牲祭「Eid al-Adha(イード・アル・アドハー)」
丁度、「Eid al-Adha(イード・アル・アドハー)」と呼ばれるイスラム教の二代祝祭の時期に当たったので、街中がお祭りムードでした。二つの祝祭とは、ひとつは断食明けのお祭り「Idul Fitri(イドゥルフィトゥリ)」、もうひとつがこの犠牲祭です。

ホテルのフロントもお祝い(父の日も添えて)(Eid al-Adha = Aidiladha)
イドゥルフィトゥリは、何回か遭遇したことがあるのですが、犠牲祭は初めてです。イスラム圏ではお馴染みの、街中に響き渡る早朝コーランもこの日は長かった気がします。
余談ですが、イドゥルフィトゥリの時にあちこちで必ずかかる「Balik Kampung」という曲が最高に良いです。個人的に超オススメなので聴いてみてください。「断食明けだ!さあ田舎に帰ろう」的な内容の歌詞です。メタリックカバーしているARROWのバージョンもCOOLですよ。初期のDream theaterみがあります。今回も、TVのCMとかで耳にしました。
どこのショッピングモールもセールを開催していて、大賑わいでした。友人もセール情報を事前に調べてきて、黙々と目当てのショップをチェックしていました。自分は特に買い物の予定はないので、お店に付き合ったり、時間を決めてフリーになったりブラブラしていました。
唯一購入したものは「Fipper Slipper」というブランドのサンダルでしょうか。日本では沖縄にしか代理店がないようです。このサンダル、天然ゴムで作られていてとても履き心地が良いです。滞在中に履いてみましたが、靴ずれもせず歩きやすくて気に入りました。今夏、頼りにしようと思います。

KLの雰囲気
KLは約6年の間に、旧市街の再開発と郊外の開発がガンガン進んだ印象です。
昨年できた超高層ビル「ムルデカ118」は、ビル建築では世界第2位の高さを誇るらしいです。展望台もありますが、まだオープンしてませんでした。マレーシアの政府系企業と韓国のSamsungグループが共同で建設したとのこと。KLCCのツインタワーは日本と韓国の建設会社で建てたのに、今回は受注できなかったのか入札に参加しなかったのか。


海外に出る度に、日本がアジアでのプレゼンスが無くなっていると感じます。スーパーマーケットでは日本製品が減っていますし、日本料理に関しても中国や韓国の料理屋の方が勢いがあると思います。マンガとアニメはまだまだ目立っていますが・・・。日本のサブカルコンテンツの強さの理由は、常に新しいものが生まれて供給され続けていることだと思います。他のジャンルでは色々難しいのかもしれませんね。
それでも日本がダメになった訳ではないと思いますけどね。日本のモノやサービスは、こちらでは高級なカテゴリーとして安定的支持があるので。

そして最近の日本と同じく、マレーシアで消費パワーがあるのは中国系インバウンドですね。あとは中東系とシンガポールからの来馬客。なのでブキッ・ビンタン(東京銀座のような場所)やショッピングモール、空港のお土産屋さんの取り扱い商品は、彼ら向けのものがメインになっていました。
例えば中国系には「ドリアン」、韓国系には「ドバイチョコ」が人気なので、これらの関連商品が豊富になっていました。簡体字表示だらけの薬局も街のあちこちにできていました。ツアーとかで案内されるんでしょうね。友人に連れられて入ったお店で商品を眺めながら、もう日本人はメインのインバウンドとしては見られていないんだなとしみじみ思いました。

オシャレエリア「ブキッ・ビンタン」の変化
ブキッ・ビンタンは簡体字が溢れていました。各店舗の面積が小さくなり、一方で数が増えていました。街歩きの時、ゆったりした空間も楽しめるのがこのエリアの良さだったのですが(この辺りはBintang Walkと呼ばれるようなスポットだった)、今はゴチャゴチャしている印象です。


あとカジュアルな店が多くなっていました。伊勢丹が入っているLOT10にはドンキがありましたし、吹き抜け構造が豪華だったスターヒルも、床が造成されて(吹き抜けを閉じて)台湾の誠品書店が出店していました。良い意味で非日常が味わえたスターヒルも、日常使いできる商業ビルになってしまいました。リッツ・カールトンKLにアクセスできるフロアはハイブランドの店が残っていましたが、吹き抜けのLGでグランドピアノの生演奏が聴けた頃の雰囲気はありません。LGにはスカッシュかバドミントンのコートが設置されていました。
ここでもKLの変化を感じさせられました。


あと初訪KLして以来、お気に入りのショッピングビル「スンガイワンプラザ」が、半分取り壊されて寂しくなっていたのがショックでした。
ここはバンコクのマーブンクローン、シンガポールのラッキープラザと同様に、小さな個店がひしめき合う商業ビル。エアコンが効く中でのんびり買い物ができる環境だったのに残念です。日本と同様に郊外型のショッピングモールがどんどん出来て、人の流れが変わっていますね。AEONが積極的に出店してる感じでした。

ブキッ・ビンタンの他には、チャイナタウンに行きました。華人系の友人は、やはりこの辺りとPudu地区(リアルチャイナタウン)が得意なのでアテンドされました(主に食事)。


一息つく暇もなく日程を消化して、あっという間に帰国日となりました。
友人達はシンガポールまで飛行機で1時間弱なので、気楽に戻っていきました。こちらは日本まで約7時間、しかもレッドアイフライトなので体力を使います。
帰国便は23時近くの出発なので、当日はレイトチェックアウトをリクエストして、部屋で身体と胃袋を休めました。軽い日射病と胃腸の疲れから、かなり体調が悪くなっていたので安全策を取りました。

別れ際、友人達が「Next time, see you soon at Tokyo!」と言ってましたが、真面目に受け止めておいた方が良いのかもしれません。迅速果断&有言実行な方達なので。
日程的には強行軍でしたが、久しぶりの東南アジア行きで新鮮な体験となりました。旧交も暖めることができました。歳のせいか身体は疲弊しましたが、やっぱり旅は良いものですね。 ありがとうございました。
食事編に続きます。


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