軍艦島(端島)にようやく上陸できました。
チャレンジすること3回目で、やっと成就することができました。
一度目は天候不良で欠航、2回目は予約が満席、そして今回念願の上陸達成です。

年々、知名度が上がりツアーの予約が取りにくくなってることや、島の建物が経年劣化で色々な問題が生じていることに少し焦りを感じていました。
早く行かないと、上陸できなくなるかもしれない・・・って。
今回も無事予約できましたが、当日の海の状態はわかりません。毎日、天気予報をチェックしながら、晴れることを祈っていました(晴れても時化れば上陸できないが、とりあえずは天気が良い方が安心)。
今回は「シーマン商会」さんのツアーにお世話になりました。こちらのツアー会社は、利用する船舶がコンパクトなので催行人数も少ないのが特徴です。

そのせいか当日も和やかでアットホームな雰囲気な感じだったので、リラックスして楽しむことができました。
船は路面電車駅「大浦海岸通り」からすぐ近くの、常盤2号桟橋から出発です。集合時間より早めに向かいましたが、まだ誰もいなくて1番乗りでした。

ぼーっと立っていたら、スタッフが準備に集まってきて、明るく挨拶をしてくれました。とても気分が良いですね。またテキパキと受付も開始してくれて、スムースに乗船できました。船内で予約確認と代金の支払いを済ませて、座席を選びます。自由席なので、好きな場所を選びたいなら早めに行くのが吉です。

船は定刻通り出航しました。
長崎湾内を抜けて、軍艦島に向かいます。
旧三菱財閥(現三菱重工業長崎造船所)の歴史遺産群を眺めながら、女神大橋を潜って外洋に出ます。
現在も稼働しているというクレーン(ジャイアント・カンチレバークレーン)や、占勝閣(ちょっとだけみえる屋根が三角の白い建物)。

第二ドックは、大日本帝国時代に戦艦武蔵が建造された場所らしいです。当時使用されたクレーンはまだ残されているとのことです。


この辺の案内も、船内で丁寧にアナウンスしてくれました。とてもわかりやすかったです。
女神大橋を潜って、船はスピードアップ。白波をたてながら軍艦島に向かいます。

軍艦島に到着。周辺の波はとても静か。これなら期待できます。船は長崎市から上陸可否の連絡があるまで待機。島を周回しながら連絡を待ちます。

遠景のシルエットは確かに軍艦ですね。
空母ではなくて戦艦かな。

かつての人の営みを感じさせてくれる廃墟を見ると、心にグッとくるものがありますね。美しい景色を見た時の感動や畏怖の念とは違うものです。

長崎市から上陸許可がでました!
船内で拍手が起こり、船が接舷を開始しました。
やっと上陸できます。

島内の建物は崩壊が進んでいて、かなり移動が制限されていました。見学できたのは、島の南側で建物を避けた外周部のみ。3箇所に分かれて、ガイドさんが島の歴史や目の前の建物(瓦礫)について説明してくれました。ガイドさんは噺家と思うほどテンポよく、小気味良く話を進めてくれるので聞き入ってしまいました。

軍艦島は「明治日本の産業革命遺産(群)」としての世界文化遺産登録なので、明治時代に造られたものしか対象でないとのこと。
ということで、この赤いレンガの壁と石塁だけが、保存対象らしいです。他の建物や構造物は大正・昭和に造られたものなので、保護されておらず放置状態。


仕方がないと言えば仕方がないのですがちょっと残念です。島全部が貴重な歴史遺産だと思うのですが。
大正初期(日本初)の鉄筋コンクリート造りの高層アパートなんて、非常に重要な歴史の証しだと思うんですけどね。

役割を終えて、時間をかけて少しずつ朽ちていく建物達。誰も居なくなった場所で静かに佇んでいる廃墟。かつて人が集まり行き交い、活気があったであろうと、ありし日のこの場所のことを想像してしまいます。

結局、ツアーの最後まで雲ひとつない快晴に恵まれました。島内は日差しを防ぐものが全くないので、かなり暑かったです。日傘もさせませんので。
約3時間のツアーでしたが、催行会社の段取りも良く、興味のある内容&行きたかった場所なので、とても楽しく参加することができました。
上陸成功、ありがとうございました!

(note)からもご覧いただけます。
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