まっちゃんの経営ブログ

長崎カステラの魅力について ~食べたい気持ちが盛り上がったので

長崎カステラ(カステラ)はお好きですか?

私は大好きです。
今回はカステラの魅力について考えてみたいと思います。
後述しますが、今回は自分の反省も兼ねて綴ります。
 
我々日本人にとって、カステラはとても身近な存在で、世代を問わず、誰もが楽しめるお菓子として親しんでいます。最近では卵や小麦粉を避けて米粉などを使うアレルギー対応のものもあり、マーケットもまだまだ広がってると思います。

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本場長崎のSSRカステラ「梅寿軒」。以前、松村代表にいただきました。超美味いです

目次

私と長崎カステラ

私もカステラとは長い付き合いです。幼少の頃は駄菓子屋さんやおばあちゃん家(ち)のこたつの上で見かけ、学生の頃は修学旅行の時、就職しても出張のお土産に購入し、今でもコンビニで見つけたら自然にレジに持っていくぐらいの身近な存在です。正にカステラは、自分の半生に寄り添ってくれたパートナーと言えると思います。
一方で、いつでも傍にいてくれるコトに胡坐をかいて、カステラの美味しさやありがたみには鈍感だったような気もします。

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カステラは変化球も多いので、色々なカタチで楽しめます。ゆえに身近なのかも

実は先日、デパ地下で「福砂屋」さんのショーケースを眺めた時に「マジ、うまそー!」と後頭部がカーッと熱くなり、目の前のカステラを衝動的に買ってしまいました。あの時の自分の行動&心理を理解するためにも、カステラの魅力について考えてみることが大事だと思ったわけです(こじつけです)。

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長崎カステラの王者「福砂屋」さん(自分認定)

まずは長崎カステラヒストリー

16世紀、南蛮貿易の拠点だった長崎に、ポルトガル人が「パン・デ・ロー」という焼き菓子を伝えました。鎖国時代も長崎は海外文化の窓口で、砂糖や製菓技術が集まった町でした。当時砂糖はとても貴重で、カステラは大名や高位の人物への贈り物として扱われる特別な菓子だったのです。長崎の歴史とともに、カステラは日本独自のお菓子へと進化しました。

長崎カステラは400年以上の物語が詰まった歴史的なお菓子なんですね。
 

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長崎カステラの始祖と言われる平戸の「カスドース」
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シンプルで美味しいのが長崎カステラの魅力

カステラの美味しさは、シンプルで分かりやすいです。
まず、一口かじった瞬間のしっとり、ふわふわの食感。卵と砂糖のやさしい甘さが、口の中いっぱいに広がります。そして底のザラメのシャリッとした歯ざわりは、変化と楽しさを添えてくれます。
材料は卵・砂糖・小麦粉・水あめだけ。バターや生クリームを使わない分、素朴で飽きのこない甘さが魅力です。お茶にもコーヒーにも合い、子どもから大人まで、誰が食べても「おいしい」と感じる味。しっとりとした食感に優しい甘さ、ザラメのシャリっとしたアクセント、シンプルだけど奥深いお菓子。それがカステラの魅力だと思います。

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見た目も食感も、きめ細やかでしっとりとしているのが素晴らしい

 

材料や製法、コストについて

カステラの材料はシンプルですが、職人の技術が必要なお菓子とのことです。卵と砂糖を丁寧に泡立て、空気をしっかり含ませて、しっとり感と弾力のある生地を作ります。そして、昔から使い続ける木枠を使って、低温でじっくりと焼き上げます。この手間を掛けることで、焼きむらのないふんわりとした仕上がりになるようです。
そして材料はシンプルでも、良質な卵や砂糖を贅沢に使い、手間と時間をかけた製法で作られるので、決して安価にはできないようです。
自分はカステラをウキウキしながら食べていただけなので、色々知るとちょっと恥ずかしいですね・・・とても奥深い世界です。今後はありがたく噛みしめていただこうと思います。

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京都「大極殿本舗」のカステラも職人の技が光る逸品です

長崎カステラって和菓子 or 洋菓子?

一見すると洋菓子にも見えるカステラですが、日本で独自に発展したものとして「和菓子」に分類されるようです。ルーツは海外でも、日本の歴史や文化と共に美味しさを磨き上げていったわけですからね。一方でそのビジュアルや味わいは、洋菓子にも通ずるものがあります。故に焼き菓子を買う時とかに、どちらにしようか悩んでしまうんですよね。
ただ事実として、バターやミルクを使わないあっさりと上品な甘さのカステラは、日本茶との相性が抜群なわけで。ならば和菓子のほうがしっくりくるかなというのが私の今の感想でございます。

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カステラはアレンジ次第で洋菓子寄りにもなります(@旭川の洋菓子屋さん)

長崎カステラのライバルは?

「洋菓子との競合」や「和菓子との競合」、少し変化球で「贈答品の中での競合」なんかも考えられますね。
洋菓子で思いつくライバルは、焼き菓子系でバウムクーヘンやシフォンケーキ、フィナンシェやマドレーヌあたり。美味しさはもちろんのこと、贈答用など用途としても比較されるのがこのあたりのお菓子です。
和菓子では、どら焼きを筆頭に、伝統的な和菓子が挙げられます。どれも「お茶請け」に最高ですし「お持たせ」としてもOK、前者はあの国民的人気のマンガでも王者の扱いですしね(@〇〇えもん)。
また、カステラの競争市場を「贈答用」で設定すると、羊羹や最中、きんつば、(特に海外ブランドの)チョコレート菓子等々、和洋&東西ライバルだらけです。
どのお菓子も魅力があるし、どれを選んでも喜ばれる(どれを貰っても嬉しい)ので、優劣はつけがたい・・・長崎カステラはそんな過当競争の中で戦っているわけですね。もっと買って食べて、応援しなくては。
 

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ライバルの和菓子たち。確かにどれもお茶請けには最高です(@うさぎや

海外でも人気の長崎カステラ

海外の評価も気になります。実はカステラの特徴である「控えめな甘さ・素材の素朴さ」こそが、好き嫌いのポイントになるようです。美味しいと思う人は「甘さがちょうどよい、食べ飽きない」と評価しますし、逆に「物足りない」と思うようです。
 
個人的にカステラは国内にとどまらず、海外でも支持されるお菓子だと考えています(DSS調べ)。日本の空港の国際線にある売店では必ず見かけますし、材料を考えても宗教的な縛りは少なそうですから、既存&未来の市場規模も期待できそうです。
また、肝心の美味しさ評価についても、私も少ないながらサンプル(単に友人等にお土産で渡した反応ですが)を集めてみましたが、上々だと思います(n=6)。
 
例1)台湾人Aさん談
「今までもらったお土産の中で一番好き。昨日貰ってもう半分食べちゃったよ(福砂屋1号)」
 
例2)中国人Bさん談

「初めて食べた時に美味しくてビックリした。北京にいた時、こういうお菓子は食べたことなかった。でも、これって日本のお菓子なの?」
 
例3)シンガポール人Dさん談
「絶妙な甘さだよね。シンガポールでは出会えない味かも。洋菓子なのに緑茶に合うのが面白いよね(洋菓子と思っている)」
 
例5)スペイン人Eさん談

「え?ポルトガルがルーツなの?でも、これはやっぱり和菓子(日本オリジン)じゃないのかなぁ?こっちのエッセンスは感じないなぁ。このガリガリしたの(ザラメ)は何なの?コレが良いよね」
 
例6)フランス人Fさん談
「フランスにも似たようなお菓子はあるよ。『喉詰まり』って名前の焼き菓子を思い出す笑。どちらかというと友達の家に行ったら出してもらえる焼き菓子のイメージが近いかな。この味で卵を使ってないのはびっくりだね!」
 
もちろん、全て実話です。
 

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昔、外国の知人に「なぜ、カステラの間に羊羹を挟んだものをシベリアと言うんだ?」と聞かれて、回答に窮してしまったことがあります


 
あと、私もこの前、羽田空港第3ターミナルのお土産屋さんで「福砂屋のカステラ」を買い物かごに入れた南アジア系の夫婦に、「ベストチョイス!!」と満面の笑顔でお声がけしときました。あちらも「Wow!」と喜んでくれたので良かったです。
引き続いて「推し」の布教活動を続けたいと思います。
 
台湾でも「長崎蛋糕(チャンチーダンガオ)=長崎カステラ」というワードは定着済で、その名を冠した商品はたくさんあります。普通にパン屋さんで並んでますしね。
職人が技術の粋を集めて焼き上げる長崎カステラとは、違う味わいの焼き菓子ですが・・・。

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「台湾カステラ」は日本でも勢力拡大中(@双連蛋糕 台北)



結論。
長崎カステラは、和菓子の良さを伝えるアンバサダーとしての役割も果たす&果たせるお菓子です(鼻息荒め)。
もし、皆様もしばらくカステラを食べていないのなら、あらためて手に取っていただき、その美味しさを実感&共感していただければ幸いです。
 
私もそろそろ聖地(長崎)に行って、カステラを食べ比べしたくなってしまいました。ごくり。

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長崎のお茶請けはカステラが基本!(DSS調べ)

(note)からもご覧いただけます。

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