先日、今も昔も国内No.1の観光地「京都」に行きました。
京都に行った回数は、学校行事や仕事、プライベートを併せて10回あるかないか位です。当然、詳しくはないので訪問するたびに交通機関や滞在場所のことを調べて忘れる、また調べる、忘れる・・・・を繰り返しています。
今回は仕事なので滞在中はほとんど観光もせず、目的地とホテルの移動&作業の繰り返しでした。ようやく一息ついた帰りの新幹線の中で「551蓬莱」の豚まんにビールをカシュっとやりながら、京都について思ったことをメモしたので綴ろうと思います。

目次
- 1.市内の混雑について
- 2.食事処について(一般的な店舗。一流のお店は除きます)
- 3.観光コンテンツについて(たまげた)
- 4.明治以降の歴史も学べる
1.市内の混雑について
私自身、京都のオーバーツーリズムについては、今も昔も変わらず問題を抱えているという認識を持っています(いつ行っても混んでる)。ただ、最近はさらに悪化したらという報道もあるので、今回も何とか観光動線を外して移動できないかと、色々調べて現地に向かいました。
実際の京都市内ですが、中国人観光客が減っているような報道もありましたが、特にそんな雰囲気もなく相変わらず市内の路線バスは満員御礼で、京都駅にある飲食店は大行列。インバウンドで溢れかえる、いつも通りの京都でした。あちこちで北京語も聞こえてきましたし、減ったのは団体客でしょうか?

今回は仕事で行ったので観光客とは動線が交わらないようにしたかったのですが、国際的知名度を誇る京都ですから、たびたび人波に揉まれることになりました。今に始まったことではなく、京都は多くの面で訪問者を受け入れて捌く機能が追い付いていない気がします。公共機関や飲食店の慢性的な混雑はかなり気力と体力を使います。その分、夜の一杯が美味いのですが。
私の身内が京都に詳しいので、事前に穴場の食事処やオススメの移動方法を聞いておいたので、とても助かりました。
「地下鉄をできる限り使って、観光地に向かうバス路線は避けろ」というアドバイスはかなり有効でした。
とにかく観光地や繁華街、京都駅に向かうバスは慢性的に混んでますし、乗れないリスクも高いです(今回も京都行きの路線バスが満員で、何本も見送った)。これをどうやって回避しながら目的地に向かうか、例えば大回りするとか地下鉄を組み合わせるとか、少し歩くとか、経路を細かく検討したほうが良いと思います。もちろん、時間に余裕も持たせることも重要ですね。


2.食事処について(一般的な店舗。一流のお店は除きます)
これについては、京都は観光客向けかそうでないかで、内容も価格も全く異なるというか完全に区分されていると思います。まあ、そりゃそうですよね(笑)。観光客が立ち寄るエリアの飲食店には、在住の方はあまり行かないでしょうし、お店の方も明確にターゲットを絞った店づくりをしていますので。
そこで考えたくなるのは、我々のような訪京客が「現地の方が行くような店」で食事を楽しめるのか&楽しむのはありなのか、ということですが、これはなかなか難しいのかなと思います。
我々が滞在するようなエリアにはそういった店は少ないですし、仮にあってもまあ、観光客にも知られています。じゃあ、現地の人はどんなところで外食するんだろうと思い、京都出身の友人におススメの店を聞いてみたところ「王将※だね」と言われました。冗談交じりの回答だったのですが「普段はそんな特別なものは喰わんし、東京に住んでる人だってそんなもんでしょ?」とサラリと返されました。確かにそうですし、あとこの手の質問はもう聞き飽きているのでしょうね。
※餃子の王将。チェーン店ですが、各店ごとに独自性があるというか美味さに違いがあります。東京水道橋店とか美味しいと評判ですね。

でもそうですね。京都っぽいモノを食べたければ一流のお店に行くか、観光客相手の定番のお店に行くか。そうでなければ京都にこだわらずに予算に合わせて美味しい店に行くか、自分が行きたい店に行くか、きっちり方向性を出して決めないと中途半端になってしまいますね。特に京都の食事においては、他の地域より意識したほうが良いのかなと感じました。
私の場合、今回は時間が無いので立ち寄りやすいお店重視で選びました。せめて地元のチェーン店とか行ったことない店にしたいなとは思いましたが。

3.観光コンテンツについて(たまげた)
あらためて思い知らされたのは、京都には観光コンテンツ(名所旧跡)が無数にあるということです。少し乱暴な言葉かもしれませんが、本当にあちこちに転がっています。地下鉄や路線バスを降りて、目的地に向かって歩くほんの数分の距離で「何か」を発見できます。しかも昔、日本史で習った重要な出来事や人物にまつわるような歴史的遺産が街中にひっそりとあるのでかなり驚きます。
今回は目的地まで少し歩こうと思い、地下鉄を一駅前で降りたのですが、その道中で歴史的名所旧跡に出会うこと出会うこと。学生時代に日本史好きで中二病炸裂していた黒歴史を持つ私には驚きの連続でした。烏丸今手駅を降りて府立医大に向かったのですが、京都御苑でも散策しようかなと歩き始めると、西洋建築の「大丸ヴィラ」や「聖アグネス教会」が目に入って来ました。建物の前にある説明札を読み込み、ふと視線を移した先には静かに佇む神社がありました。
「菅原院天満宮神社」。菅原道真公の生誕地に建てられた神社だそうで、この辺りに祖父の代からの屋敷があったとのこと。
「ここ、学問の神様のご実家ですか?!」
丁度、甥が受験生なので慌ててお参りしました。

お参りを済ませ、再び歩き始めて程なく御苑の入り口に到着。門を潜りながら「ここ何という門だっけ?」と、門柱にある案内を確認してみると・・・「蛤御門!!あの蛤御門(禁門)の変の?!」。

「八月十八日の政変」で京都での勢力を失った長州藩が、1864年(元治元年)に勢力回復を図るために京都へ出兵した時の戦いで・・・口数MAXに増えるため、以下省略。
荒い呼吸で門を潜るとすぐ目の前に大きな古木が見えてきました。なかなか見事と思い近づいて立て札を見ると、「(禁門の変の際)ここで来島又兵衛が命を絶った」との説明。ここも何気にスゴイ場所じゃないですか。と同時に「維新のためにありがとうございました」と静かに祈らせていただきました。

たった数百メートル歩いただけで、日本史を味わえるなんて素晴らしいですね。京都は観光地に行かなくても観光ができる街なんだと深く感心しました(帰りの新幹線でビールを飲みながら)。
京都の受験生って日本史得意なんじゃないですかね?日常的に歴史に触れることができるし、出来事をイメージ化しやすい場所に住んでるから、年表丸暗記教科にならないような気がします。うらやましい限りです。

4.明治以降の歴史も学べる
京都には明治・大正期の歴史的遺産も残っています。あまりにもこの街の歴史が古くて長いので、近代のものは注目されにくいのですが、空襲を受けていないためか戦前のレトロ建築物と言われる西洋式の建物が多く現存しています。
特に三条通には「京都文化博物館別館※」を中心に、明治以降に建てられたレトロ(モダン)な建物が数多く立ち並んでいます。個人的にはもっと注目されても良いと思うんですよね。三条通をゆっくり歩くと、大正ロマンに浸れます。
※旧日本銀行京都支店の建物で、明治の建築家「辰野金吾」と弟子が手掛けた作品。辰野金吾は「辰野式」と言われた煉瓦造りの西洋建築物を数多く設計しています。東京駅丸の内側の駅舎も彼の作品です。


今回は時間がなかったので、レトロ建築物巡りはできませんでした。宿泊先は烏丸御池エリアなので三条通まで徒歩圏だったのですが、フリーになったのは夜遅い時間で断念しました。京都に行ったらぜひおススメしたい楽しみ方です。


つらつらメモを取っていたら、終点東京の車内アナウンスがありました。京都から東京までは2時間ちょっと。京都についてまとめるには短すぎますね。日本酒のこととか、まだまだ綴りたいことはありますが、今回印象に残ったことはそんな感じです。
しかし京都は日本の歴史が全て詰まっているような場所ですね。歳を取って良さがわかることもたくさんある街です。
もう少しだけ混雑が減って、静かになったら最高なんですけどね。まあ、観光地が閑散としたらダメなので勝手な話なのですが・・・。今度はプライベートでゆっくり行きたいですね。
(note)からもご覧いただけます。
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