まっちゃんの経営ブログ

脱・思い込み経営!顧客の「不満の声」を「成長の種」に変える方法

『売上を伸ばしたい』『もっとお客様に選ばれたい』。こうした尽きない願いを持つ中小企業経営者の方は本当に多いと日々の現場で感じています。「関係は良好なはずなのに、なぜか失注してしまった」「自社の良さが、うまくお客様に伝わっていない気がする」。そんなもどかしさを抱えながらも、目の前の業務に追われ、じっくりと顧客との関係を見直す時間を持てずにいるのではないでしょうか。

今回の経営ブログでは、新規開拓に奔走する前に立ち返りたい「顧客とのコミュニケーションの極意」をテーマに、既存のお客様との関係性を深め、長く選ばれ続ける会社になるための具体的なヒントを解説していきます。

目次

このブログを読むと、こんなことが分かります。

「伝えているつもり」が引き起こす、機会損失を防ぐ方法
・売り込み感なく、お客様に心から喜ばれる提案への視点の転換
・お客様の何気ない一言から、自社の本当の価値を発見するヒント
・思い込みをなくし、顧客との信頼関係を劇的に深める対話のコツ
・顧客の声を「会社の財産」に変え、チーム全体の成長につなげる仕組みづくり
・なぜ、売上を伸ばす近道が「既存顧客」との関係強化にあるのか

みなさん、こんにちは。
忙しいから 楽しいに。~未来が見える(だから)笑顔になれる~
皆様の成長促進パートナー
中小企業診断士のまっちゃんです

経営相談の現場で必ずといっていほど出てくる言葉があります。
「売上を伸ばしたい」「もっとお客様に選ばれたい」
この想いは、どの経営者にも共通しています。

しかし、売上を伸ばすために「新しいお客様を探す」ことばかりに注力していませんか。でも、目の前にいる既存のお客様こそが最大の成長源かもしれません。今回のブログでは、お客様とのコミュニケーションの極意をテーマに、既存顧客との関係性を深め、信頼を積み重ねていくための具体的な視点をお伝えします。

「伝えているつもり」が一番危険

ある会社の例を紹介します。A社はお客様を大切にし、定期訪問を欠かさず行っていました。雑談を交え、関係も良好。ところがある日、お客様の事務所に他の同業者が出入りしていることを知り、驚きました。
理由を尋ねると、「御社で同じサービスができると知らなかったから、他社に頼んだ」と言われたのです。
つまり、知っているはずという思い込みが最大の落とし穴だったのです。

その後、A社では自社が提供できる商品やサービスを一覧化し、お客様にわかりやすく説明するようにしました。その結果、失注が減り、新しい依頼も増えるようになったとのことでした。

ここでのポイント ☞
伝えているつもりでも、伝わっていなければ存在しないのと同じ。

「売りたい」ではなく「役立ちたい」

多くの企業が、売れ筋商品やキャンペーン商品を積極的に提案します。もちろん営業として必要な姿勢ですが、注意すべきはお客様の視点を置き去りにしていないかという点です。

例えば、飲食店に新メニューを導入するときはどうでしょうか。
原価率が低くて利益が出るからと、お客様に勧めても相手の来店動機に合っていなければ受け入れられません。
逆にお客様の健康志向に合ったメニューだからとか、ご家族連れに喜ばれるからと伝えれば、共感を得やすくなります。
つまり、売りやすさではなく、お客様にとってどう役立つかという視点が重要だと感じます。

お客様から“売り方”を教わる

私は名刺交換の場面で、しばしば実感することですが、たとえば、「中小企業診断士のまっちゃんです」と伝えても、多くの方は「よくわからない職業」と感じられます。ある方からは次のようなフィードバックをいただきました。

・実際に何をしてくれるのか不明
・お金がかかりそうで不安
・どんな相談をしていいのかわからない

ここから学んだのは、資格名や肩書きではなく相手にとっての意味を伝える必要があるということです。
では、名刺交換の際に、こんな紹介を添えるとどうでしょうか。

・経営者や個人の方のビジネス成長をお手伝いしています。
・売上拡大や人材育成、特に受注力アップに強みがあります。
・初回は無料相談なので安心してご利用いただけます。

これだけで受け取る側は、なるほど、こんなサポートがあるのかと具体的にイメージできるようになります。お客様が抱える不安や疑問をそのまま言葉にしてあげることが、最も有効な説明なのだと感じます。

思い込みをなくし、対話を増やす

お客様との関係が長くなるほど、もう理解してもらっているだろうと思いがちです。しかし実際には、情報は意外なほど届いていないというのが私の認識です。なので、定期的にヒアリングを行うなど、お客様の声を集めることが大切になります。

・うちの商品をどう使っているか
・どこに不満を感じているか
・他社と比較してどう思うか

こうした対話を積み重ねることで、お客様目線での改善点が見えてきます。

その情報を社内で共有することも重要です。社員全員が同じ価値観を持てば、お客様への対応に一貫性が生まれ、信頼度も上がります。

社内共有が“成長の原動力”になる

お客様から得た声を個人の経験に留めるのは非常にもったいないことです。
社内で共有することで、

・営業担当が同じトークを使えるようになる
・商品開発チームが改善点を反映できる
・経営者が戦略を見直すきっかけになる

お客様の声は会社の成長の種になるのだと思います。

ある製造業の会社では、営業担当が現場で聞いた小さな要望を社内で共有したところ、新商品のヒントになり、大きな売上につながりました。お客様との対話を会社全体の財産に変える仕組みが、強い会社をつくるのだと思います。

選ばれ続ける会社の条件

ここまでの内容をまとめると、選ばれ続ける会社になるために大切なポイントは5つです。

1.「知っているだろう」をやめ、丁寧に伝える
2.売りたい商品ではなく、役立つ商品を提案する
3.お客様の疑問や不安をそのまま言葉にして説明する
4.お客様との対話を増やし、思い込みをなくす
5.お客様の声を社内で共有し、成長の糧にする

どれも特別な投資が必要ないものばかり。伝える工夫と聞く姿勢があれば、誰でも始められそうですよね。

経営において、商品やサービスの質はもちろん重要です。しかし、同じくらい大切なのがお客様との関係性をどう築くかです。そして、売上を伸ばす近道は、新規開拓よりも既存のお客様との信頼を深めることです。
思い込みをなくし、伝え、聞き、共有することを実践し続けることで、お客様は「この会社なら安心だ」と感じて、長く選び続けてくれるのだと感じます。


私自身も日々お客様から教わることがたくさんあります。ぜひ、皆さんの現場でも実践していただき、成果につなげていただけたら嬉しいです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

あなたの会社では、まず何から始めますか?
ぜひ教えてください!皆様からのご助言、情報提供などは、こちらから


今回お伝えした「選ばれ続ける会社」になるための5つのポイントを、明日からの行動に活かすためのチェックリストにまとめました。ぜひ、ご自身の会社の現状を振り返り、チームで話し合うきっかけにしてみてください。

【明日から実践!顧客コミュニケーション改善チェックリスト】

☐【伝える工夫】
自社の全サービスを、お客様が「自分に関係ある!」とすぐ分かる資料やトークで説明できますか?
☐ 【視点の転換】
次の商談や提案で、自社が「売りたいもの」ではなく、お客様が「本当に求めている価値(安心、時短、喜びなど)」を主語にして話す準備はできていますか?
☐ 【自己紹介の改善】
あなたの会社やあなた自身の紹介は、初めて会う人でも「何をしてくれる人か」が30秒で具体的にイメージできる言葉になっていますか?
☐ 【対話の習慣】
この1ヶ月で、お客様に「うちの商品(サービス)の使い勝手はどうですか?」「何か改善してほしい点はありますか?」という一歩踏み込んだ質問をしましたか?
☐ 【社内共有の仕組み】
お客様からいただいた感謝の言葉や厳しい意見を、担当者一人で抱え込まず、チームや会社全体で共有する具体的なルールや場がありますか?

(note)からもご覧いただけます。

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