こんにちは。
DSSで助手を務めている松山と申します。よろしくお願いいたします。
飛行機での移動はお好きですか?
自分は軽度のヒコーキオタなのですが、以前は乗るのがとても苦手でした。
二十代頃は旅行や出張で利用する時、かなり苦痛に感じていました。東南アジア行きの便に乗ると、フィリピン付近通過時に揺れることが多いので、出発前に近所のクリニックでデパス※を処方してもらったりしていました。
※抗不安薬。現在は処方が厳しく制限されています
今では慣れてしまったというか、悟ってしまったというのか、飛行機の利用に関して不安や苦手意識はありません。搭乗回数を重ねて慣れたということもありますし、技術が飛躍的に進み、機体の安全性が高くなったので安心して搭乗できるようになったのも大きいのかなと思います。昔に比べて飛行中の揺れはホント小さくなりましたよね。エアバス社の新鋭機A350や大型機A380の機内は、飛行中でも飛んでいることに気づかないくらい静かです。
そうは言っても飛行機に対する不安って、他人がいくら説明してもなかなか払拭できるものではないですよね。私もそうでしたから…。
とにかく自分で納得するしかない、怖くないと悟りを開くしかないのだと思います。
結局のところ、自身の経験と努力で克服するしかないんですね笑
私の場合、飛行機恐怖症を克服するために行ったことは3つのアクションです。もし、飛行機が苦手な方がいらっしゃるなら、以下のことを試してみて欲しいなと思います。
それは、
1.飛行機の安全性について知る
2.揺れにくい座席を選ぶ
3.タービュランス時の行動を決める
です。
1は座学になりますが、とにかく飛行機を好きになって調べまくるのが理想です。飛行機の構造、航空力学、航空管制、航空史等々。荒っぽいですか航空事故史も安全性を学ぶための大事な資料だと思います。どのジャンルを掘り下げてみても、行き着くのは安全性についてです。ですから興味を持ったものから気軽に知識の扉を開いていけば良いと思います。
またその目的は、博識になる事でも航空業界に就職する事でもなく、飛行機の安全性について自身で納得するためです。全てを理解する必要はありません。
少し違った切り口ですが、ネット上のサービス「Flightrader24」で今、世界中を飛び交っている飛行機の様子を観るのも面白いと思います。ヨーロッパの上空を飛んでいる飛行機の数を確認すれば、安全性についてある程度納得がいくと思います。飛行機は事故時の凄惨さがクローズアップされがちなので恐怖心を抱きやすいのですが、肝心の事故率はかなり低く、宝くじの一等に当たるレベルです。お年玉年賀ハガキで稀に切手シートが当たる程度なのに、なぜ事故に遭遇すると思ってしまうのか。確率論に感情が入り込む余地はありません。数字だけが真実なのです。だから大丈夫、事故には巻き込まれない。私も自身にそう言い聞かせて納得するようにしています。
因みに1を実践する副作用として「ヒコーキオタになる可能性が高くなる」点が挙げられるので十分ご注意ください。
2は、揺れをあまり感じない、不安にならないシートはどの位置のものを指定すれば良いのかということです。残念ながら、安全な座席というのは統計上優位なものはありませんので、あくまで揺れを感じにくいシートを検討するということです。
個人的な見解ですが、それは機体の中心、多くの場合は主翼付近の座席になります。
前方の座席は気流の壁にあたる衝撃がダイレクトに伝わってきます。機体が壊れるんじゃないかと思うほどのガタガタを身体と座席の接地面から感じ取ることになります。また後方の座席は、機体の構造上、揺れの衝撃を受け流す場所になるので、大きな波に乗っているような体験をすることになります。船で外海に出ているときのような、不快な揺れです。船酔いする揺れですね。
両方とも揺れの質は違いますが、気流の影響を受けやすい場所だと思います。
一方で機体の中心付近は、飛行機の重心の位置にあるので上記のような揺れは少ないです(と思います)。揺れを感じることが少ないほど、飛行中の不安や苦痛は抑えることができるので、この辺りの座席はかなりおススメです。
私的に不快な揺れの感じ方が少ないおススメ座席は、中央>前方>後方、の順となります。
3は、飛行中、乱気流に遭遇した場合のやり過ごし方です。気流が悪いところを通過する時には、どうしても揺れを大きく感じてしまいます。日系の航空会社ですと「大きく揺れましても、飛行の安全性には全く問題ございませんので」的なアナウンスをしてくれたりします。まあそう言われても、大きく揺れるのは気持ち良いものではありません。
そこで過去に私が実践した揺れ対策は、タービュランスに巻き込まれた際に少しだけ座席の座り方に工夫を加えるということでした。
一番揺れが身体に伝わってくるのは背中です。背中を通して機体の揺れや細かな異変を過敏に感じ取り、不安を覚えてしまうわけです。したがって、背もたれから少しだけ背中を離す(べったり寄りかからない)と、伝わってくる情報が物理的に減ります。また踵を浮かせてつま先立ち気味にするのも良い方法です。機内が揺れて不安な時、落ち着いてシートに身体を預けてリラックスして、と言いますが、そんなのは無理な話です。背中や足元から嫌な情報がダイレクトに伝わってきて、ますます不安になります。ですから揺れの情報を物理的に減らす小細工をするわけです。
もちろんシートベルトはしっかり締めて。また座席には深く身体を沈ませるのが安全確保のためのルールですから、基本は守って下さいね。CAさんの指示にもしっかり従ってください。あくまで正しい姿勢を保った上での小さな工夫です。
あと、最近のアッパークラスでは三点固定式のシートベルトを採用していることが多いのでこの方法は難しいです。シート倒してのんびり寝て下さい。
1で安全性について納得し、2でフライト中の苦痛要素である揺れを減らして、3でアクシデント遭遇時の対処法を決めておく。
これで、苦手な飛行機での移動もばっちりです(当社比)。
因みに、今の私は機体前方が好きです。タービュランスに遭遇して、機体がガタガタ揺れ始めると「よし、行け!突っ込め!空気を切り裂け!」と妙にワクワクして、心の中でエールを送ってしまうんですね。
今や不安や恐怖が快感になっているんだと思います。オタクはホント困ったちゃんです。
では、良いフライトを!
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飛行機恐怖症の克服を通じて、不安への対処法やリスク管理の重要性を語るブログはいかがでしたか?恐怖や不安を知識と経験で乗り越える姿勢は、ビジネスの意思決定やリーダーシップにも応用できるのではないでしょうか。冷静な判断と適切な対応が、成功へのカギとなるのかもしれませんね。
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