こんにちは。
DSSで助手を務めている松山と申します。よろしくお願いいたします。
先日、東京広尾にある山種美術館の特別展「犬派?猫派?」に行ってまいりました。要は犬と猫の絵画を集めて展示する企画展なのですが、キュレーターさんもなかなか策士ですね。犬や猫を嫌いな人がいるわけないじゃないですか(当社データより)。
私はどちらかというと猫派ですが、犬も秋田犬や柴犬は好きなので、この企画展を楽しめること間違いなし。
展示されていたのは江戸時代から現代までの日本画家が描いた犬と猫をモチーフにした作品たち。点数は50~60点とコンパクトな量ですが、キュレーターさんが厳選したものばかり。どの作品もワンちゃんネコちゃんに対する愛が伝わってきました。円山応挙や俵屋宗達、歌川国芳…皆さん、本当に犬猫がお好きなんですねぇ。
私もゆっくり鑑賞して、わんにゃん成分を補充させていただきました。
美術館や博物館には時々お邪魔するのですが、訪館の目的はいくつかあります。
仕事の切り替えをしたい時、色々と煮詰まった時、時間をつぶす必要がある時、特別展の企画が面白いと感じた時、旅行の目的として利用することもあります。
絵本作家わかやまけんの「こぐまちゃんとしろくまちゃん」展も楽しかったです。子供の頃、「しろくまちゃんのほっとけーき」が好きでした(at 世田谷美術館)
若い頃、もっとイキってた時代は、美術館に対して「皆、カッコつけて行ってるだけだろ」などとヒネくれた態度をとり、距離を置いていました。芸術のことがわかる人間しか行ってはいけない場所だと決めつけて、今思うと実にもったいないことをしていました。
別に作品の良さがわからなくても良い、言語化できなくても良い、ただ眺めたり、お気に入りの絵をぶらぶら探すだけでも良い、リラックスして作品に囲まれているだけで楽しいんだよ、ということに早く気づいていれば・・・まあ、これから楽しむことにします。
私が作品の楽しむ時に心がけていることが2つあります。
1つ目は、作品の説明書きを読み込まないようにすること。知識は作品に対する感覚を濁らせることがあるので、少なくとも鑑賞の前にはあまり目に入れないようにしています。
2つ目は、距離をとって作品を鑑賞すること。作品と相対する時、近寄って「読み込み作業」をしてしまいがちです。引きで作品を眺めると、全体の構図や作者の意図みたいなものを勝手に想像する余裕ができてゆっくり楽しめます。展示室の真ん中に椅子が設けられていることが多いと思います。その椅子に座ってぼーっと作品を眺めています。
これらは、自分がリラックスして作品を楽しむために決めた小さな小さなルールです。
昔は美術館や博物館に行った後は、疲労婚倍になっていました。くまなく館内を回り、いちいち作品を理解しようと頭をこねくり回して鑑賞していたので、身も心も削っていたのだと思います。芸術というものはそうやって味わうものだと勘違いしていました。これだととても長続きしません。上記2つは、その失敗から学んだ自分なりの経験則です。
問題解決の糸口を探る際に、物事を引いて見ようと言います。
経営やマーケティングの世界でも、鳥の目と虫の目を養えとか(最近では魚の目も加わっていますね)、マクロアプローチとミクロアプローチを組み合わせろとか、問題を遠近両方で測るべきだという定石の考えがあります。どちらか片方で物事を見てはいけないということです。
ただ、わかっていてもついつい前のめりになってしまい、視界が狭くなってしまいがちです。私の場合、美術館で作品を遠くから観て楽しむ習慣ができたために、仕事の世界でも俯瞰して考えてみるという癖がついた気がします。
日常(仕事)をデトックスするための場所で、いつの間にか仕事のヒントをもらっていたんですね。ありがたいことです。
さあ、次はどこに行こうかな?
もちろんイマドキの文化鑑賞にも行きますよ
こちらのサイト(note)からもご覧いただけます。
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