こんにちは。
DSSで助手を務めている松山と申します。よろしくお願いいたします。
先日、福岡に行った方からお土産をいただきました。
東日本で育った私には全てが興味深く、楽しめるものばかりでした。
日本はとても広いので、文化や歴史は多種多様、名物やお土産も様々です。自分で選ぶのも楽しいですし、いただいた物の包みを開けるのもワクワクします。
お土産を買う目的も、自分へのご褒美だったり、お世話になっている人への贈り物だったりと色々です。我々の心を確実に射止めるために、商品のコンセプトは細分化され、目的の数だけラインナップは増えていきます。滞在先の空港やターミナル駅、デパートの売り場に並ぶ土産物の種類と量を見るたびに圧倒されてしまいます。
「みんな、お土産好きだよな」
と感心しながら、自分もあれこれとお土産を手に取ってレジに向かいます。
私もお土産好きの一人なんです。
ただ最近はお土産を買うハードルが高くなっていると感じます。
最近は物流や情報が高度化したために、どこにいても全国の銘品が簡単に手に入るようになっています。「現地でわざわざ買う必要がないな」と思うことが多くなってしまいました。せっかく買ってきてホクホクしていたのに、近所のスーパーで同じものを見つけた時のガッカリ感ときたらもうね、数日間は凹みます。
もちろん便利な時代になって、地域の銘品を手軽に楽しめることは大歓迎です。お取り寄せ品なんかね、自分もフル活用してますし。
お土産は現地で色々見て触って(試食して)選ぶのが楽しいのに、いつのまにかネット検索したり県のアンテナショップに行って、出発前に情報を集める癖がついてしまいました。それはそれで楽しいんですけどね・・・でもなんかね。
そんな超個人的なモヤモヤを解決するために至った考えは「なるべく入手が難しい銘品をお土産に選ぶ」という答え。単純ですが更にハードルを上げてしまう解答でした。
要は現地に行かなきゃ買えないモノ、地元の方が日常に楽しんでいるモノ、自分用なら日持ちしないモノを選ぶということです。例えその地域のテッパンの銘品であってもパス、私の大好きな「福砂屋のカステラ」でさえも自制しなければなりません。
でもこの縛りはなかなかキツイ。やっぱり地元の名物って美味しいんですよね。いつ買ったって貰ったって、食べれば美味しいし、心が満たされます。
まあ結局は、大概のものは通販で手に入ってしまいますので、あまり堅苦しく考えても意味はない。
ですから、これは私のお土産選びの指針にすぎません。時々、あっさりと方針転換しますしね。
お土産は自分用と贈答用に。目的が違うので選ぶ楽しさと難しさがあります
独りよがりのお土産論を語ってしまったので、もう少し一方的に自分語りをさせていただきます。
「ワタシ的(買っても貰っても小躍りしてしまう)お土産ランキング西日本編」。
もちろん、個人的な感想です。
第10位 リキュールマロン(スイス洋菓子店・熊本)
初めて食べた時に思わず出た言葉が、「何?このゼイタク感!」でした。洋酒がたっぷりしみ込んだスポンジと、渋皮栗が入ったたっぷりバタークリームに即KO。
珈琲にも紅茶にも合います。
冷蔵品なので取り扱いが少し面倒ですが、結構日持ちするのが〇。
通販でも取り寄せ可能です。
第9位 がらるっど(国分酒造・鹿児島)
鹿児島でたまたま出会った芋焼酎。父親の実家が鹿児島なのですが、親類の家の近くにある酒造屋さんが珍しいお酒を造っていると聞かされて試したところ、美味しくてファンになりました。「百年の孤独」の芋焼酎版と言えば良いでしょうか?ウイスキーのような樽香がしっかりとついた、ロックスタイルでじっくりいただきたい味わいのお酒です。度数は25度なので「孤独」ほど濃厚ではありませんが、芋焼酎ならではの香りとコクがあるので十分楽しめます。
製造本数が少ないので、基本は県内流通しかしていないのですが、一度購入すると通販用の注文票をいただけるので、遠隔地でも簡単に購入できるようになります。
第8位 洋酒ケーキ(くにひろ屋・広島)
エグイほどラム酒とブランデーがしゅんでるケーキです。
ブランデーケーキは、お酒を嗜むようになって美味しさがわかるようになり、色々なお店の味を試すようになりました。東京でも有名なロワールやShimizuのケーキがお気に入りなのですが、このくにひろ屋の味も良い!(まあ、要はブランデーの量が大事なのですが)あと小分けになっているのがさらに良い!
くにひろ屋さんは手広く展開しているので、関東での取り扱い店舗も増えてきています。そういう意味ではお土産レア度は高くないかもしれません。がお酒の含有量が多いので合格でございます。
このお店の魅力ってなんでしょうか?少し懐かしいけど古臭い味ではない、親しみやすいけど安っぽくない味。意匠もかわいらしいけど、グイグイ来る圧があるカワイイではない。大阪梅田に行くと大丸の地下にすっと立ち寄ってしまう。奥のマダムシンコのぎらぎらオーラを横目に、カゴの中に焼き菓子やクッキーをぽいぽいと入れていく。自然体で買い物を楽しめる店なんです。
中でもお気に入りは焼き菓子の「じゅくのまえに」。普通のマドレーヌなのですが、食べ疲れない飽きのこない美味しさ。生菓子もお土産に選びたいのですが、551や一芳亭の焼売、お隣の阪神百貨店のいか焼きも買わなければならないので毎度見送りです。
第6位 てつおじさん&りくろーおじさんのチーズケーキ(福岡・大阪)
関東住まいの私には、どちらも美味しくて順列はつけられません。
というか味に違いってありますかね?レーズンが入っているか否か程度?
先に存在を知ったのは「てつおじさん」。台湾・台北駅1F店のオープン時にたまたま通りかかり、大行列ができていたのを見て「どんなお店?」というのが出会いでした。しっとりだけどふわっとしたスポンジのチーズケーキ。スフレまで軽くはないけれど、レアチーズほどどっしりしていない。ベイクドまでスポンジ感はない、不思議な味わいがありますが、ハマるんですよね。甘すぎないのが良いのかな?
りくろーおじさんもそんな印象ですが、どちらも焼きたてと落ち着かせた場合の味わいが違うのがポイント。どちらを気に入るかは人それぞれかと。
↑ てつおじさん
第5位 桃カステラ(万月堂・長崎)
桃カステラの美味しさは万月堂さんの味で知りました。
以前から気になっていたのですが、初めて食べたのは結構最近です。長崎の方たちにはお馴染みというか、珍しくないものというか。何人かの長崎出身の知人に感想を求めると、皆、素の表情で「うん、あるね、桃カステラ。味?甘いかな」という割と棒な返答。とっても美味しいのに。
多くの味を知っているわけではありませんが、万月堂さんの桃カステラのスポンジ部分は、他のお店のものより黄色みが強くて味も濃厚な気がします。桃をかたどった糖衣(バームクーヘンの表面も同じようなコーティング)も食べてみると、思ったより甘ったるく感じません。日本茶にも珈琲、紅茶にも合う万能選手です。
元々は女の子の初節句に贈る縁起物のお菓子だったそうですが、今は年中販売されています。縁起が良いものならいつでも大歓迎ですよね。
ただ傾けたら桃の意匠が崩れちゃうので、持って帰るのに気を遣うんですよね。飛行機なら必ず手荷物で。
第4位 きっぱん(謝花きっぱん店・沖縄)
沖縄の柑橘類を原料にして作られるお菓子。
過去、王朝に献上されていた琉球菓子は色々ありますが、このきっぱんは露出度が低い気がします。大量生産できないからでしょうか。
絞った果汁を砂糖に入れてひたすら練って作る手間暇かかるお菓子だそうです。個人的にはお茶請けではなくて、泡盛に合う肴だと思います。焼酎でもガツンとくる味の銘柄を合わせれば相性抜群。ジンにも合うし、蒸留酒向きなんでしょうかね。
那覇に行くと必ず買って帰るお気に入りのお菓子。謝花さんで買える「冬瓜漬け」もおススメですよ。沖縄の友人にこのお菓子が好きだと言ったら、「お前、渋いなぁ」と頭はたかれました。
第3位 皿うどん~太麺(江山楼・長崎)
恥ずかしながら皿うどんとは、油で揚げたパリパリの中華麺に餡を掛けたものだと思っていました。江山楼さんで何気なく注文した皿うどん(太麺)を食べて世界が変わりました。
「ナニコレ?チョーウメエ!」
焼うどんのような中華麺に、濃い目のちゃんぽんスープがたっぷりかかった皿うどん。今まで見てきた世界の狭さに、己の不明を恥じました。
ほのかに香ばしい焼いたモチモチ麺と具材の出汁が効いたクリーミーなスープの組み合わせ。無限に食べられます。
昔、長崎の駅前ビルでレトルトパックを買えた気がしますが、今は長崎新地中華街にある店舗か通販でしか手に入らないようです。空港で買えないんですよね。
長崎に行ったらマストバイ。店舗に立ち寄る時間を、必ずスケジューリングしています。
説明不要な大阪の名店。特に豚まんが有名ですね。
東京方面行きの新幹線の車内に立ち込める551臭、頭上の荷物置き場にずらりと並ぶ紅白色の手提げ袋。551の紙袋をぶら下げたサラリーマンを見かけると、思わず目を追ってしまう悲しき習性。551は東の人間のあこがれなんです。
私も551が食べたくて、海外からの帰国便を関空経由にして、ターミナル内の店舗で豚まん頬張ってから羽田に向かったことがあります(この場合、関空で制限エリアを出て完全に入国します)。
なんでしょうね?あの美味しさ。皮の甘さ?餡の味付け?中毒性がありますよね。
ただ、私が豚まんより好きなのが、このお店のお総菜。特に焼売と甘酢団子がお気に入りです。良く考えると全部同じ餡のような気もしない訳ではないのですが、とにかく上記2つが大好物。甘酢団子なんて長距離の持ち運びはかなり危険なんですが(多汁)、細心の注意を払って手土産にします。特に復路はぷしゅっと泡の出る缶を開けることが多いのでリスク倍増です。甘酢団子は通販でも手に入らないので貴重かもしれません。
第1位 バターケーキ(長崎堂・広島)
出会ったのは2012年2月に広島を訪れた時。
このお菓子を食べた時、あまりの美味しさと衝撃に気が遠くなりました(少し誇張)。
「こんなに美味いお菓子があったのか!」
と思わず声をあげてしまったほど。
「こんなところに有能な人材がいたのか!」
と、諸葛亮が姜維※を見出した時の心境とダブらせて感動したのを覚えています(広島の方には大変失礼な発言になるのでお詫びいたします。自分の無知ゆえに発した言葉です)。
※蜀の諸葛亮孔明が2回目の北伐を決行した際(228年)に招いた人物。
バターリッチなカステラケーキ。しっとりしていてバランスの良い甘さと香り。これも無限に食べられます。全部食べてしまったのが名残惜しくて、空箱も捨てられないほど。家にはいくつものバターケーキの箱が小物入れになって活躍しています。
外出自粛時期に、長崎堂さんが通販を始めたのを知って即座に注文しました。
ネット上での注文には完全に対応しているわけではなく、決済は現金書留でのやり取りなので手軽さはないかもしれません。でもあの味を楽しめるのなら全然問題なし。
いずれにせよ広島に行ったら、絶対に手に入れなければならない逸品です。
広島は東京からだとアクセスに結構な時間がかかる立地なので、なかなか訪問できないのが残念です。飛行機で行くと空港が遠いし、新幹線ですと4時間弱。結局、同じくらいの時間が必要なんですよね。でも食べたい。買って帰りたい。
多くの銘品が通販可能なので、おススメのお取り寄せ品みたいな紹介になってしまいました。それでも現地のお店で実際に手に取ってみることは楽しいですし、お土産選ぶということも旅の大事なイベントです。やっぱりお土産を買うのは楽しいですね。
以上、ワタシ的お土産ランキング・西日本編でした。
番外で沖縄ファミマのおにぎりたち。那覇空港出発ロビーのファミマでありったけ買うのが定番です。美味しいし沖縄っぽいしおススメです。日持ちしないので渡すならその日限定で。チキナーが好きです。
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