みなさん、こんにちは。
忙しいから楽しいに。〜未来が見える(だから)笑顔になれる〜
伴走型 組織づくりパートナーのまっちゃんです。
「面接のときは良さそうだったのに、現場に入ったら合わなかった」
「採用したのに、思ったより任せられなくて、結局こちらが抱え込んだ」
こうした”採用の手戻り”は、従業員20名前後の製造業では特に重たい負担ですよね。
ここで最初にお伝えしたいのは、ミスマッチの多くは「相手が悪い」ではなく、期待のズレと当たり前のズレで起きるということです。このズレを先に減らせば、採用はもっとラクになります。
このブログを読めばわかること
採用ミスマッチが起きる”2つのズレ”の正体
ミスマッチを防ぐ3つのポイント(社内で回る形)
忙しくても実行できる、求人→面接→入社前すり合わせの手順

目次
なぜミスマッチが起きるのか?期待のズレ/当たり前のズレ
ミスマッチの原因は大きく2つに分けられます。
1つ目 期待のズレ
会社側は「これくらいできるだろう」と思い、本人は「こういう仕事だと思っていた」と思う。この差が入社後に表に出ます。
2つ目 当たり前のズレ
製造業の現場には、安全・衛生・品質・段取りなど、言葉にしないまま受け継がれている”暗黙の基準”がたくさんあります。それが共有されないと、本人は悪気なく外してしまい、教える側も疲れてしまいます。
この2つのズレを、採用の前半(求人・面接・入社前)でどれだけ減らせるかが、とても大事なポイントになります。

ミスマッチを防ぐ3つのポイント
① 自分(自社)を過大評価しない
ここでいう過大評価とは、会社の価値を下げるという意味ではなく、採用の設計を”現実ベース”に戻すという意味です。
たとえば、「即戦力がほしい」は自然な願いです。でも、仕事内容や待遇、育成体制が”即戦力向け”になっていないのに、その前提で採ろうとすると、入社後にズレが出やすくなります。
ポイントは、最初の3か月をはっきりさせること
- 「最初の3か月で任せたいこと」
- 「まだ任せないこと」
- 「困ったらどう相談してほしいか」
これを求人や面接で先に伝えると、期待が揃いやすくなります。合わない人は応募しにくくなり、合う人が残りやすくなる。結果としてミスマッチが減ります。
② 求める人物像を明確にし、社内にも浸透させていく
ミスマッチの”入口”になりやすいのが、人物像がふわっとしている状態です。
たとえば、「明るい人」「真面目な人」「やる気がある人」。この言葉自体は悪くありませんが、改めて考えると、人によって解釈が異なりやすいのは理解できますよね。
人物像は行動で定義する
たとえば「明るい人」ではなく、
- 「自分から挨拶できる」
- 「分からない時に、早めに相談できる」
- 「単純作業でも丁寧さを保てる」
のように、面接で確認でき、入社後も伝えられる形にします。
そして何より大事なのが「社内にも浸透」です。社長と現場で基準が違うと、採用判断も、入社後の期待もズレます。同じ評価シート(○△×で十分)を使うだけでも、ブレは減ります。
③ 人は自分の当たり前を、他人も当たり前だと思う傾向がある
~ ミスマッチの核心はここにあるのかも? ~
「普通こうするよね」「言わなくても分かるよね」
これが通じるのは、同じ文化の中にいる人同士だけです。製造業の現場は、暗黙知が多いぶん、当たり前のズレが起きやすいと感じています。
なので、当たり前ほど”先に言葉にする”ことが重要です。
面接で「当たり前の確認」をしておく
たとえば、
- 「分からない時はどうしますか?」
- 「忙しい時、報連相はどんなタイミングでしますか?」
- 「手が空いたら、まず何をしますか?」
こうした質問は、能力より”仕事の進め方のクセ”が見えるので、相性判断に役立ちます。

求人→面接→入社前すり合わせ
ここからは、忙しい社長でも回しやすい流れに落とします。
求人では、仕事のリアルを丁寧に書く
良い面だけでなく、必要な範囲で大変な面も伝えます。環境(音・温度・衛生)、繁忙期の忙しさ、体力面などです。ここが見えないほど、入社後ギャップが大きくなります。
面接では、人物像(行動定義)に沿って質問を揃える
ポイントは”自己評価”ではなく”具体例”を聞くことです。
- 「前職でミスした時どう対応しましたか?」
- 「分からないことが出た時、どのくらいで相談しますか?」
具体例が出るほど、ズレの有無が見えます。
入社前すり合わせでは、最初の1か月の約束を明文化
職場見学や短時間の体験ができれば効果的ですが、難しければ紙1枚でも構いません。
「最初の1か月の約束」として、報告の基準、相談のタイミング、安全や衛生で守ってほしいことを渡す。これだけでも、現場のストレスは減りやすくなると思いませんか。
良かれと思って逆効果になる落とし穴にも注意
1. 条件や魅力を盛ってしまう
採用を急ぐほど起きがちですが、盛ったぶんだけ入社後の反動が出ます。
2. 社長・現場・採用担当で説明がズレる
候補者も現場も混乱し、信頼が落ちます。
3. 雰囲気だけで判断する
雰囲気は大事ですが、ミスマッチを減らすには、必要な行動ができるかを確認する方が安定します。
採用ミスマッチは、根性論で解決しません。
ズレを減らす設計をすれば、採用も、入社後の定着も、現場の疲れ方も変わってきます。
- 自社を過大評価しない(現実ベースで期待を揃える)
- 求める人物像を行動で言語化し、社内に浸透させる
- 当たり前の違いを前提に、先に確認し、先に説明する
忙しいからこそ、ここを整えて、採用の手戻りを減らしていきたいですね。
ぜひ、今日からその第一歩を踏み出してみてください。

もし、この経営ブログが皆さんの職場環境に貢献できる契機になれたらうれしいです。
また、皆さんの実践やご感想をフィードバックしてもらえたら、私にとっても学びにつながります。ぜひ、皆様からの情報提供をお待ちしております。






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