今回はパートナー診断士 松山さんのブログになります。
こんにちは。
DSSで助手を務めている松山と申します。よろしくお願いいたします。
最近、お客様との雑談で話題になるのが「老後」についてです。私も五十代なので先方も共通の関心事として話しやすいのでしょうか。何れにせよこの歳になると新たなキャリアや生き方について色々考えるようになるのだと思います。
これから老後を迎える私たちには「人生100年時代」、「超高齢化社会」、「年金や社会保障問題」等々、タフで不安定な未来が待っていると言われています。何となく老後を迎えるだけでは幸せな人生は歩めない。あらためて自分自身と向きあい、ライフプラン(老後の計画)を描く必要があるのだと思います。
もちろん十人十色の人生ですから、ライフプランも人それぞれです。共通の考え方として「(老後の)人生を豊かにする」ことを実現するための計画であれば良いわけです。
ライフプラン設計のための考え方や手法は色々紹介されています。個人的には「社会参加」という考えをベースに「経済的資本」と「社会的資本」の確立を目指す内容であれば良いと思っています。またここで考えるのは単に「お金のやりくり」をシミュレートするものではなく、老後の生き方を含めた計画とするのが重要です。
私を含め多くの人はいわゆる世捨て人にはなれません。社会の構成員となり何らかの役割を担うことで、心身の安定や豊かさを実感するからです。ですからライフプランの設計には「社会参加」という考えを踏まえる必要があります。その上で上記の「経済的資本」と「社会的資本」という箱の中身を考えていけば良いと思います。
「経済的資本」とは、ストレートに言えば収入や資産であり、家計の安定に不可欠なものです。要はお金のことです。この要素はどの世代でも家庭でも必要であり、誰もが常日頃考えています。ここで特に言いたいのは、老後や不安定な未来という条件を加えて検討する必要があるという点です。
シニア世代となり、収入と支出が減る環境になった上で生活維持に必要なお金とはいくらなのか?年金や資産を活用し、必要ならそれを取り崩すことで生活資金は確保できるのか?続けて働くのならいくら稼ぐ必要があるのか?
経営者が自社の目標や運営について頭をひねるのと同じような考え方だと思います、我々も自分の人生の経営者なのですから。
またここでは「社会参加」も加味して考える必要があります。「食べていくための人生」ではなく「幸せになるための人生」を設計しなければなりませんので。
社会への参加には色々な考えや手法がありますが、個人的には「働いて稼ぐ」ということが最も基本的で誰もが経験している安定の方法だと思います。もちろんそれは再設定した必要額を稼ぐ程度であれば良く、今までより自由な働き方でOKとなります。新しい職種であったり、パートタイマーであったり、趣味の延長で稼げるものであっても良いと思います。特に最近は働き方改革の一環で行政が副業を奨励したり、多くの企業がそれを認めるような社会になりました。前向きに考えれば、働きながら新しい可能性に向けてスキルを磨いたり経験を積んで、老後の「経済的資本」活動に備えることができるようになったということです。
私自身も事業会社に所属しながら、会社に許可をもらい色々チャレンジしています。本業をおろそかにしないことや、限られた時間、身体的劣化等々の制約条件はありますが前に進んでいると信じています。畑に種を蒔くどころかまだ耕しているような状態ですが…。
「社会的資本」とは、人間関係という資産を指します。要は友人です。あらためて言う話ではありませんが、人とのつながりは心の安定や充足に不可欠な要素ですし、人生を彩り豊かにするための大事なスパイスです。特に気の置けない友人の存在や自分の生活圏や人生の道程にいなかった人との出会いはとてもありがたいと思います。前者は心を安定させ、後者は心に刺激を与えてくれます。また、人とつながることは社会に参加することにもなります。
先日、気の置けない友人達と旧交を温める機会がありました。
久しぶりに会った友人と過ごす時間にやったことは、TVゲームの徹夜プレイでした。特に深い意味はなく「ゲームでもやらない?」という軽いノリで始めたのですが、気が付けば夜が明けているという学生時代のような時間を過ごしてしまいました。また、別の機会に会った友人とはウイスキーを飲み比べながら、お互いにおススメの音楽を聴かせ合い、ああだこうだ言いながら夜明けを迎えました。
このような時間の使い方に意味があるのかないのか?そのような問いは不毛だと思います。私と友人が充実した時間を過ごせたなら正解であり、人とつながるための行動だったと言えます。これも社会的資本形成のための行為です。人間関係をつくるということは難しい話ではなく、色々なやり方があり肩の力を抜いて柔軟に考えれば良いのだと思います(たまにはこういう機会があっても良いですよね?と自己弁護もします)。
因みに松村代表とは、ビジネスパートナーですが、気の置けない友人であり、刺激ももらえる同士でもあります。とてもありがたいご縁をいただいたと思っています。
そしてこの基本的な考えを基に、時間や金額などの数値計画や個々の目標を言葉にして肉付けしていけば良いと思います。設計図=ライフプランを創るという作業は、面倒で重たく感じるようなことではなくて、遠足のしおりや旅の計画を作るように気軽で楽しい行為であると思うのがポイントです。専門的な知識が必要なら調べれば良いし、FP技能士のような外部の専門家に相談しても良いと思います。未来は不確定で完璧なものを作るのは不可能ですし、都度修正は必要ですからまずはざっくりで良いと思います。
企業経営や家計、人生設計の相談をいただきながら思うのが、課題解決のために最も重要なことは基本設計ということです。それは計画を作る上での理念であり方向性であり、航海の羅針盤です。具体的な手法や事例を基にした肉付けは、骨組みがしっかり設計された上で必要となります。まずは企業や自分にとっての幸せは何なのか、老後生活の充実とは何なのかを考えてみることが重要だと思います。
長々と屁理屈をこねてしまいましたが、ライフプランとは人生の航海図であり、冒険の計画書です。そしてキーワードは「社会参加」、「お金」、「友人」です。
真剣だけどワクワクと楽しんで描きたいですね。
こちらのサイト(note)からもご覧いただけます。
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